新しいセロ

『聖なる夜に』お申し込みありがとうございます。
イベントの多い日ですし、不安でしたが早々に満席と連絡いただき…。
青誕祭や、レコ発のような大きな演奏専門のホールではありませんで
予約をお断りするのが心苦しいのですが(すいません)
キャンセル分があれば、またお知らせいたします。

あと、少年展&永井健一個展のコラボアイテムも
お待ちしてります。11/13までの予定です。

前回、オルゴールが好評でしたので
神戸オルゴール様と今回もコラボさせてもらうことができました。
今回も、好評であれば…また機会があるかもですので
気になった方は、是非。よろしくお願いします。

少年展CDは、現状の仕様で作れる数の上限に達しそうなので
今後どうするか相談してみます!

11/3、ついに…
新しいセロがアトリエに…
文化の日、今日があなたの誕生日であります。

生みの親、やち陽子様

と、夫のマルコ(弦楽器職人)が、クレモナから来てくれて
直に空輸してくださいました。安心ッッッ!

ちょうど今日からの弦楽器フェアに展示するため
(もし興味あればお越しくださいませ…セロだけでなくバイオリン、マンドリン、ギターなどもあります)

昨日、半日お時間を頂戴して調整をし
あと心ゆくまで、エンドピン弾き比べをしました。

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「エンドピン考」
※3年前の日記を復活させました。

イタリア語がしゃべれるアコーディオンの調理師の友人も来てくれて
3人のプロが、7本の中から
満場一致であるエンドピンを選んでくれました。

僕は、それと、もう一本で、最後まで結構悩んでいましたが
ある意味奏者よりも耳がいい楽器のプロがいうなら間違いがないので
最終的にそれに決めました。

夜、改めて心を落ち着けて楽器を触り、対話をし…

でも、その前にまずマイクを立てて、レコーディングをしました。

というのは新作の楽器は少し弾くだけでも、びっくりするくらい音が変わるらしくて
(まるで栓を抜いたワインのよう、というのがとてもイタリア的な比喩だと思いました)
それなら成長記録として定期的に残していくのも面白いかなと。
今後が本当に楽しみです。

あと、驚いたことには
ニスもまだ完全に乾ききってない出来立てなのに
音が大きく、隅々まで響き、すでに朗々と楽器が鳴るのには吃驚しました。

はじめはちょっとD線がこもるな〜と思っていましたが
やちさんが、整体のように大胆な音をさせてちょっとセロをいじると
それも綺麗にとれて各弦の音量バランスも良好。

僕がペドレおじさん(巨匠)の弓に、
先に馴染んでおけたのも良かったかもしれません。

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あと書かなければいけないのは、やはり外見の美しさで
やちさん曰く
今回はクライアントの体格に合わせてボディを大き目に
その分ネックもバランスをとるように長く優雅に
ニスの色も、ステージで照明が当たった時に一番映えるようにした
とのことでした。

あとはやはり、このセロの一番の魅力は裏板の天使の羽ですね…。
普段見えないけれど。

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それで、これまでのセロも少しチューニングしてもらい
その時やちさんがおっしゃるには
多少華奢で、スリムなタイプだということでした。
自分では全然知らなかった…。

しかもオールドなのに
11歳からこれまで弾き倒して
本当に苦労をかけてしまったという反省と感謝です。
今後は負担のかかりにくい、レコーディングなどをメインに、ゆっくりさせてあげたいです。

今朝方も出かける前、6時くらいから
夜が明けて静かな中、少し弾いて、それから展示に間に合うようにお返ししました。

その時思ったのは
新しいセロについては、僕のために作ってもらったというよりは
彼の(彼女の?)、今後の長いセロ人生の一番初めに、たまたま僕が借り受けただけで

いずれ弾けなくなる時が来て、
一番綺麗に、誰かに返すことができるように

ただそれだけ、丁寧にこれから一緒に生きていけたらと思います。